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物損事故の積極損害

交通事故の種類は、「人身事故」と「物損事故」の二つに分類され、それぞれの事故の損害は、「積極損害」「消極損害」「慰謝料」の3つに分類されます。
(参照:「交通事故 損害の種類」

本ページでは、「物損事故の積極損害」について記します。

事故の種類と損害項目
人身事故 傷害事故 積極損害 / 消極傷害 / 慰謝料
後遺障害事故 積極損害 / 消極傷害 / 慰謝料
死亡事故 積極損害 / 消極傷害 / 慰謝料
物損事故 積極損害 / 消極傷

物損事故と人身事故の大きな違いは、人身事故は自賠責保険が適用されますが、物損事故は適用されません。ですので、物損事故での賠償は、加害者が加入する任意保険で行うか、もしくは、加害者自身が行わなければなりません。
物損事故における積極損害の以下項目について記します。

積極損害に該当する内容

物損事故の積極損害には、修理可能な場合は「修理費」や「評価損」、修理が不可能な場合は「買い替え費用」があたります。また、修理期間に利用できない自動車の変わりの「代車使用料」なども該当します。
それぞれの内容について詳しくは以下に記します。

修理費

交通事故により損害を被った自動車や物が修理可能であれば、その修理費用を請求することができます。修理費用は、例えば自動車の場合などは、修理工場の見積もりや請求書をもとに実費が認められます。
修理費用が中古市場における評価額を超えてしまう場合は全損扱いとなります。

評価損

評価損とは交通事故により損害を被った自動車や物が市場価値を損ね、中古市場などでの売却額や下取り額が下がった分の損害のことです。
ただし、正確な評価損を判定することは難しく裁判でも判決にバラつきがあります。裁判で評価損が認められる主なケースとしては、「購入して間もない」「修理しても原状回復できず欠陥が残った」などとなっています。

代車使用料

交通事故により自動車が損害を被り修理に出している期間中、または買い替えの自動車が納入するまで被害者が利用する代車の使用料を請求することが出来ます。ただし、すべての被害者が必ずしも代車が必要なわけではありませんので、そのような場合は認められません。
代車使用料が認められる主なケースとしては、「仕事で自動車が必要」「通勤・通学で自動車が必要」などとなっています。
また、代車使用料が認められる期間はどの程度なのかとの問題がでてきますが、一般的には10日間から2週間程度となっています。

買い替え費用

交通事故により損害を被った自動車や物が修理不可能な状態で全損扱いとなり買い替えが必要となる場合があります。その場合の買い替え費用を請求することが出来ます。また、上記「修理費」のところで記しましたように修理費用が中古市場における評価額を超えてしまう場合も全損扱いとなります。
買い替え費用には運搬費用、手数料、税金など買い替えに必要な経費も含めて認められます。

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